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女性のうつ病 その2

◇産後うつ

慣れない育児で身体に大きな負担がかかったり、育児に対する不安や環境の変化に伴うストレスで産後うつになることがあります。産後2週間が発症のピークで、産後1年間くらいは注意が必要です。

子どもの世話をする気力がなくなったり、自信を無くしたり、怒りやすくなったりと気分の変動がみられ、食事や睡眠が十分にとれない状態が続いたりします。日常生活や子どもへの関心を失うこともあります。症状が2週間以上続く場合は産後うつの可能性が高いです。

産後うつにかかった場合の治療法は、一般的なうつ病と同じで、抗うつ薬の投与が主な手段となります。

 

◇更年期うつ

エストロゲンの減少によりからだやこころに症状が出ることに加え、更年期は女性にとって心理・社会的にも不安定で最もストレスを受けやすい時期と言われています。例えば、親子関係の葛藤や子育てを終えたことでの喪失感、夫婦間の問題、親の介護や死による心身の過労と喪失感等、様々な変化や喪失感から自己評価が低下し、抑うつ気分、病的不安が引き起こされやすくなります。

「物事に対してほとんど興味がない、または楽しめない」「気分が落ち込む、憂鬱になる、または絶望的な気持ちになる」「疲れた感じがする、または気力がない」「記憶力や集中力の低下」「寝つきが悪い、もしくは眠りすぎる」などの症状が出ます。治療は不足したエストロゲンを補うホルモン補充療法、抗うつ薬や抗不安薬などを使います。

 

女性のうつ病は、女性ホルモンの変化やライフステージごとの変化などが大きく関わっています。環境の変化やちょっとしてホルモンバランスの変化でうつ病の症状がみられることもあるので、出産や育児などをきっかけに体調の変化を感じたり、こころの症状が続くときは、症状が悪化する前に早めに医療機関に相談してください。