生理前になると便秘や肩こり、頭痛がしたり、イライラしやすくなったり・・・。このような症状に悩まされていませんか?もしかしたらその症状は「月経前症候群(PMS)」かもしれません。
PMSとは生理が始まる3~10日くらい前からあらわれる体とこころの不調のことで、月経がはじまると症状がおさまります。PMSかどうかの判断は、生理の前に起こり生理が始まると消えていく不快な症状が繰り返し3か月以上続き、しかも日常生活に影響が出るほどひどいかどうか、といったことがポイントになります。PMSの原因ははっきりとわかっていませんが、女性ホルモンの「エストロゲン」と「プロゲステロン」の変動が関わっていると考えられています。排卵を境に、変動するふたつの女性ホルモンが影響して、様々な身体的・精神的な症状があらわれます。
PMSの体の症状は、胸が張る、眠くなる、にきびや肌荒れ、便秘や肩こり、倦怠感などです。こころの症状は、イライラしやすくなる、集中力低下、無気力など。PMSの中でも特に精神的な症状が強い場合を「月経前不快気分障害(PMDD)」とよび、PMSと区別することがあります。PMSの症状は年齢に合わせて変化していきます。20代はくよくよしたり、憂うつになるといったこころの症状が出やすい傾向にあります。30代になると、こころの症状に加えて頭痛やめまい、吐き気や疲れやすいといった体の症状がでてくるようになります。
PMSの症状がひどいときは、お薬を使って症状をコントロールすることも大切です。痛みには鎮痛剤、気持ちがひどく落ち込むときは精神安定剤を使用します。また、低用量ピルや低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬を使って女性ホルモンの変動をなくすことで症状が軽快します。お困りの症状があるときは一人で悩まず、お近くのクリニックや病院の医師に相談しましょう。