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統合失調症のはなし その2

統合失調症の症状の現れ方、経過は人によってさまざまですが、一般的には、「前兆期」「急性期」「消耗期」「回復期」という4つの段階で経過し、それぞれに特徴的な症状が現れます。

◇前兆期

不眠や不安、イライラする、集中できない、また眠れないなどの身体症状が現れることがあります。他のこころの病気でも認められる症状が多いです。

 

◇急性期

幻覚や妄想などの陽性症状、抑うつや無気力などの陰性症状が現われます。コミュニケーションがうまくとれなくなり、幻覚や妄想などのために判断力が低下します。睡眠のリズムが乱れて昼夜逆転となったり、食欲がなくなり、ひどく痩せることもあります。自分が病気であると思えず、周りがおかしいと思う言動をとることがあります。

 

◇消耗期

急性期の激しい時期を過ごした後で、心身ともに疲れ切って回復が必要な時期です。一般的に幻覚や妄想などの陽性症状が少なくなり、陰性症状が残ります。傾眠の傾向があり、疲れやすく根気が続かない時期です。

 

◇回復期

少しずつ回復し、それに伴いやれることや周囲への関心が増えていきます。こころや体が少しずつ安定します。人によっては陰性症状などが残ることもあります。自分が興味を持てることを楽しみながら行ったり、リハビリテーション・体力づくりなどが大切です。

 

これらの経過は一方向ではなく、休息期や回復期に強いストレスがかかると、再び急性期の症状が出ることもあります。その後再び休息期、回復期という経過をたどりますが、再発を繰り返すと、休息・回復に必要な期間が長くなるといわれています。