紫外線を浴びると私たちの体には様々な影響が出ます。特に露出の多い肌と目に症状が出やすく、紫外線を浴びてから比較的早くに現れる症状(急性)と、長年紫外線を浴び続けることで症状が出るもの(慢性)の2つに分けられます。
【急性】
1.日焼け
「日焼け」は紫外線により皮膚が赤くなる「サンバーン」と、その後黒くなる「サンタン」の2つの過程を含みます。サンバーンは紫外線による皮膚のやけどで、サンタンは皮膚が傷害された結果おこるメラニンの増加です。
2.紫外線角膜炎(雪眼炎)
強い紫外線をあびたときにおこる目の炎症です。目の痛みや赤み、異物感などを感じます。
3.免疫機能低下
紫外線を浴びることで免疫に関する細胞がうまく働かなくなることがあります。ヘルペスなどをおこします。
【慢性】
<皮膚>
1.肌の光老化(シミ、しわ、たるみ、毛穴の開きなど)
光老化とは、長年紫外線を浴び続けることにより肌にダメージが蓄積し引き起こされる皮膚の変化のことです。加齢による皮膚の老化とは異なり、光老化は紫外線に対する防御反応として皮膚が厚くゴワゴワになり色も濃くなるという特徴があります。
2.良性腫瘍
40代以降に増えてくる黒褐色のいぼのことで、顔や首、手の甲など紫外線の当たりやすい場所にできやすいと言われています。
3.皮膚がん
紫外線は皮膚がんの発症リスクを高めます。日本人は他の国に比べて皮膚がんになる人が少ないですが、長年にわたって紫外線を浴びすぎていると歳をとってから皮膚がんが発症する可能性が高まります。
<目>
1.白内障
水晶体が白く濁って視力が低下する病気です。日本人にもっとも多いのは水晶体の皮質が混濁する「皮質白内障」といわれるものですが、紫外線の影響が関係しています。
2.翼状片(よくじょうへん)
白目の表面を覆っている半透明の結膜が、黒目のところに侵入してくる病気です。目の充血や異物感がおこります。屋外での仕事に従事する人が発症しやすいです。