子どもの肺炎の原因は、ほとんどがウイルスか細菌、マイコプラズマのいずれかの感染によるものです。年齢によって原因が異なり、抵抗力の弱い1歳未満の子どもでは細菌性肺炎が多く、1歳から2歳未満の子どもではウイルス性肺炎が、6歳以上になるとマイコプラズマ肺炎が増えます。マイコプラズマは細菌に分類されますが、一般の細菌とは少し構造が異なるため、効果のある抗菌薬も特別なものとなります。
症状は子どもの場合でも発熱や鼻水、咳などの一般的な風邪症状で始まりますが、食欲低下や胸の痛み、腹痛や嘔吐などが現れることもあります。重症になると、ぐったりとして食欲がなくなったり、呼吸困難や脱水症状を起こすことがあります。
肺炎の診断は、熱や咳などの症状やレントゲン・血液検査等によって総合的に行います。この検査をすれば肺炎と確定されるものはありません。細菌性感染やマイコプラズマ肺炎の場合は抗菌薬(抗生物質・抗生剤)で治療をします。ウイルス性の場合は症状に応じた薬を使いながら自然治癒を待ちます。
ほとんどの場合肺炎は通院治療で治りますが、場合によっては入院が必要になることもあります。入院が必要になるのは、体の中に酸素が足りなくて酸素投与が必要なとき、脱水症状があるとき、そして抗菌薬が飲めなくて点滴の抗生剤治療が必要な時です。