東南アジアならではの温暖な気候で、一年を通じて気温差が少ないシンガポール。湿度も高く、虫が生活しやすい環境のためか、一年を通して虫がたくさんいます。虫よけスプレーなどで対策をしていてもどうしても虫に刺されてしまうことってありますよね。虫に刺されてしまったら、かきむしって傷口から細菌感染をおこしたり、跡を残したりしないように対処することが大切です。
虫に皮膚を刺されると、虫の毒液や唾液成分などの異物が皮膚の中に侵入します。異物が入ったと認識した体は、防御反応としてかゆみや炎症などの皮膚炎を引き起こします。つまり多くの場合、虫に刺された際のかゆみや炎症は、アレルギー反応によるものなのです。
体質や年齢によってすぐにかゆみが出る場合と時間が経ってから出る場合、またはその両方があります。一般的にアレルギー体質の人は症状が強く出るといわれています。
シンガポールで皮膚炎を起こす虫は、蚊やノミ、イエダニ、サンドフライ(日本語でサシチョウバエ)、ベッドバグ(日本語でトコジラミ、南京虫)、ハチなど多数います。
虫に刺され強いかゆみが出ると、我慢できずに搔いてしまい、皮膚が傷つき炎症が悪化してさらにかゆくなったり、傷口から細菌が入ることで感染を起こしてしまいます。何かに刺されたらこすらずに冷たい水でよく洗い、冷やすことでかゆみを軽減できます。それでもかゆみがおさまらないときは、かゆみ止めのクリームや飲み薬を使用します。
かゆみや赤みが強い場合には、ステロイドの塗り薬が効果的です。傷口を掻くと感染を起こしたり跡が残ったりすることがあるので、早めにステロイドの薬を使ってしっかりと炎症をおさえることが、早くきれいに治すための近道です。もし皮膚に感染を起こしたら、抗生剤クリームを使って治療を行います。
虫にかまれたら、とにかく掻かないようにすることが大切です。かきむしって感染を起こしたり跡が残ったりする前に、早めに医療機関を受診しましょう。