ほっぺたがりんごのように赤くなるりんご病。日本では4月~10月頃に流行しますが、シンガポールでも発症します。4~5歳の子どもを中心に、保育所や幼稚園などで流行することがあります。
りんご病は、ヒトパルボウイルスB19というウイルスによる感染症です。正式には「伝染性紅斑」といいますが、発症すると頬が赤くなることから日本では「りんご病」と呼ばれています。
りんご病は飛沫感染(咳やくしゃみ)、接触感染(ウイルスに触った手で目や口を触る)で広がります。約1週間の潜伏期間を経て、発熱や鼻水、咳などの風邪症状から始まります。症状は軽いことが多く、無症状のこともあります。この時期が最も感染力が強いのですが、この段階でりんご病と診断されることはほどんど不可能です。
その後一週間ほどして両方の頬に赤い発疹(紅斑)があらわれ、りんごほっぺになります。この皮膚の症状によって初めて「りんご病」と診断がつきまが、発疹が出た後は感染力はないので人にうつすことはありません。子どもが元気なら、学校に行っても問題ありません。
りんご病に特別な治療はありません。1週間~10日間で自然に治ります。熱いお風呂に長時間入ったり屋外で強い日光に当たったりすると、体が温まって頬の赤みの症状が強くなることがありますが心配はいりません。気になる場合はシャワーですませ、日差しを避けましょう。