「こどもの熱が出た時に座薬を処方されたけど、これどうやって使うの?」「からだの中に薬を押し込むのはちょっと怖い」「座薬を入れてもすぐ出てきちゃった」などなど。座薬を使うときに不安に思われることありますよね。座薬の種類や使い方、こんなときどうする?を説明します。
【そもそも座薬って何?】
坐薬は肛門から入れて、すぐ近くにある直腸の粘膜から吸収される薬です。体温で溶けて有効成分が全身に広がります。お口から飲む薬より即効性があり、胃や肝臓に負担をかけることを防げます。飲み薬が苦手なこどもや吐き気があって薬が飲めないときに適しています。
【座薬の種類】
こどもによく処方される座薬を紹介します。
1.解熱剤:38度以上の高熱があるときに使います
2.制吐剤:吐き気や嘔吐の症状を改善します
3.下剤:便秘があるときに使うことで、便通に働きかけます
どれも挿入方法は同じです。座薬はこどもの体重やその時の症状に合わせて処方されますので、他のこどもに使うことは避けてください。
【座薬の使い方】
1.座薬を入れる前に手を洗います。
2.座薬を指示された大きさに切ります。ハサミやカッターでシートのまま切ると切りやすいです。
3.座薬の先端にジェルやワセリン、ベビーオイルを付けて肛門から入りやすくします。
4.こどもの体位を整えます。
①オムツを変えるときの姿勢のように、こどもを仰向けに寝させて両足を持ち上げる(赤ちゃんはこちら)。
②こどもを横向きに寝させて、足を曲げる。
5.座薬を先端部のとがっている方から挿入します。可能であれば深呼吸をさせて息を吐き、お腹の力が抜けた時に坐薬を肛門へ挿入してください。坐薬が見えない程度に深く挿入しましょう。
6.挿入後はティッシュペーパーなどで1~2分くらい肛門を抑え、座薬が押し出されるのを防ぎます。こどもの足を持ち上げていた場合、ここで足を戻すと自然に深く入っていきます。
7.5分ほど時間を置いた後、しっかり挿入できているか目で見て確認します。座薬が出てきていなかったら成功です。