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熱性けいれん起きたらどうする?その1

家で突然こどもがけいれんを起こしたら・・・。想像しただけで血の気が引きます。けいれんはこどもの10人に1人が経験すると言われている比較的多くのこどもに見られる病気です。中でも最も多いのが「熱性けいれん」で70~80%をしめます。一体熱性けいれんとはどういった病気なのでしょうか?熱性けいれんの症状や対処方法について説明します。

 

成長過程にあるこどもの脳は未熟であるため急な体温の変化に弱く、38度以上の高熱が出た時に熱性けいれんを起こすことがあります。突然意識を失い、目が一点を見つめたり白目をむいたりします。一時的に歯をくしばって息を止め顔色がわくるなったり、手足を突っ張ったりがくんがくんとふるわせたりもします。

これらの動作は2~3分でおさまって意識がもどるか、そのまま眠ってしまいます。おさまった後しばらくぼーっとすることもあります。熱性けいれんを起こすこどもの60~70%は一生に1度しかけいれんを起こしません。また残りの約30%のこどもも、5~6歳頃までに起こさなくなります。熱性けいれんは脳の病気ではなく、けいれん発作をおこしても脳障害や知能低下などは基本的に起こさないと言われています。

 

熱性けいれんは、症状や起こり方により2つのタイプに分けられます。「単純型熱性けいれん」と「複雑型熱性けいれん」です。

単純型は発熱後24時間以内に全身のけいれんを起こします。けいれんは15分以内に収まり、けいれんを繰り返すことはありません。熱性けいれんの80%はこちらのタイプです。

複雑型は、

1.けいれんが15分以上続く

2.体の片側だけや一部がふるえる

3.1度熱が出た後にけいれんを2回以上おこす。熱が出てから24時間後にけいれんをおこす

これら1~3の症状のうち1つでもあてはまれば複雑型です。

複雑型のけいれんを起こす子供は20%程度ですが、けいれんの治療や「細菌性髄膜炎、急性脳炎、てんかん、電解質異常」など大きな病気がかくれていないか調べるために、入院が必要になることが多くあります。